チャラッチャッチャー(番組の始まる音)

テレビアナウンサー:はい、皆様こんばんわ!セカイの中の日本の研究の時間でございます。

今回は、世界に誇る日本のロボット研究者、A先生をお迎えして番組をお送りいたします。

A先生、本日はよろしくお願いいたします!







大学教授:はい、よろしくお願いいたします。

テレビアナウンサー:昨今の日本含め、世界のロボットやITの発展は素晴らしいですね。これは日本の技術者の頑張りによるものが大きいのでしょうか?

大学教授:まあ、貢献はしてるかもしれませんが、日本人のコントリブューションは小さいですね。日本は世界に大きく遅れています。アルファ碁をグーグルが開発して話題になりましたが、日本は全くこのような高度な技術についていけてません。

テレビアナウンサー:あ、そうなのですか…。これからの頑張りに期待したいところですね…。

それでは、A先生、本題なのですが、先日先生が発表したこの人間も運べるドローンについてお伺いしたいです。

大学教授:はい

テレビアナウンサー:先生、実は私も電子工作でプログラミングをやっていたことがありまして、このロボットは何言語で動いているんですか?

大学教授:あ、いや、このロボットを動かすソフトウェアは私の研究室で先日卒業したB君が書いたものでして、、おそらくC言語です。

テレビアナウンサー:なるほど、そうですか。
では、このボディについてお聞きします。この軽量かつ頑丈なボディ開発は大変だったんではないでしょうか?

大学教授:あ、いや、ハードウェアについては、一昨年卒業したC君が行なったので詳しくは知りません。見ての通りの構造であります。

テレビアナウンサー:あ、そうなんですか…。しかし、先ほどソフトウェアについては学生がやったものと仰りましたよね?

大学教授:はい。

テレビアナウンサー:それで、ハードウェアについても先生ではなく、学生が開発したものであると…。
では、失礼ですが、先生は何をしたんですか?

大学教授:大学の教員は忙しいもので中々直接的に研究に関われないんですよ。。研究の提案をしたり、学生の発表を聞いて指導したりと…。

テレビアナウンサー:あ、じゃあ、先生はこのロボット全体の提案をして、それの部分部分を学生にやってもらったと、そういう理解でよろしいでしょうか?

大学教授:あ、いや、提案したのは、一昨年卒業したD君がやったので…

テレビアナウンサーあ、じゃあ、先生は何もしていないんですか?

大学教授:まあ、、そ、そういうことになります…ね。

テレビアナウンサー:そうですか…。本日はこのドローンについて技術面も含めお伺いしたかったんですけど、じゃあ、何で先生を呼んだんですかね…

大学教授:私も分かりません…。

テレビアナウンサー:じゃあ、先生が一番貢献していないですよね?

大学教授:?!

テレビアナウンサー:さきほど、日本の技術者の貢献度は低いとかおっしゃっていたじゃないですか?先生が一番貢献していないですよね?

大学教授:失礼ですね・・・。じゃあ、そうなんじゃないですか?

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たまに何もやっていない大学教員がテレビに出ていることがあります。
教員がテレビに出ているときはこの人は具体的に何をやったのか?に注意すると面白いことがわかるかもしれません。