大学教授は怒りやすい生き物です。
めっちゃくちゃ怒りやすいです。

多くの4年生が、研究室で先生が怒りまくってるのを見て驚きますがこっちが基本です。本性です。 

新 大学教授になる方法
鷲田 小彌太
ダイヤモンド社
2001-11-29





「え、なんで学部の授業の時はあんなにやさしかったのに、研究室のゼミだと鬼のように恐いの?」って思う学生が多いですが、それは「責任のかかり方」が大きく変わるからです。

授業と研究ではその成果次第で自分(教授)の評価が大きく変わるのです。

学部の授業の評価は、一般的に2種類あります。
・先生が学生にする評価 と
・学生が先生
にする評価
があります。

そこで、教授はいづれも教授自身の評価が良くなるように行動します。つまり、「優しく」行動します。

前者は簡単ですね。
学生の評価を良くしようとするのです。「あれ、この授業落としてる奴多いやんけ、指導が悪いんやろ」って評価されないようにします。
だから、とにかく成績を悪くつけないです。
別に授業を適当にやろうと一生懸命やろうと、その結果学生の能力が上がらなかろうと、成績の評価をするのは教授自身です。成績の上下に関しては自分の好き勝手つけられるのです。

後者に関して、
どうやってやるかというと、単純に「学生に優しく」すればよいのです。
そうすれば、学生からの授業評価は高いですから。

授業で教授は「優しく」行動しますが、研究では学生に「厳しく」指導します。
なぜなら、自分の利益に直結しますから。研究成果は教授にとっては一大事なのです。

研究が進まなくて、業績が悪くなったらそれは先生の業績が悪いということを意味します。
逆に、学生にとってはなんでもないですね。多くの学生は2,3年しか研究室にいませんから関係ないです。

このように、
授業と研究で「評価される人の責任」が大きく変わるのです。
そのギャップが、研究室における大学教授の「怒りやすさ」を際立たせるのです。